【毎日王冠2025展望】内枠を得たエルトンバローズ、再び輝く舞台
10月5日(日)、東京競馬場で行われる伝統のGⅡ・毎日王冠(芝1800m)。
秋のGⅠ戦線を占う重要な一戦として、多くの実力馬が集う注目の舞台。
天皇賞(秋)やマイルチャンピオンシップへ向けての始動戦としても位置づけられ、今年も粒ぞろいのメンバーが揃う。
東京芝1800mという特異なステージ
東京芝1800mは2コーナーの奥、ポケット地点からスタートする独特のコース。
スタート直後から緩やかなカーブを描きながら本線に合流し、3コーナーへと向かうレイアウト。
序盤の位置取りがレース全体のリズムを左右し、折り合いと器用さが試される舞台。
直線は525メートル超と長く、上り坂を越えてからの持続力が問われる。
瞬発力と立ち回り、その両立が勝負を分ける一戦。
内枠で変わるか、エルトンバローズの流れ
一昨年の覇者エルトンバローズ。
昨年は中京記念、毎日王冠、そしてマイルCSとタフなローテを歩みながらも堅実に走り続けた実力馬。
近走は外々を回る競馬が続き、直線で脚を使い切れない惜しい内容が目立つ。
前走の中京記念では人気を裏切る8着も、勝ち馬から0.4秒差。
9か月ぶりの骨折休養明け復帰戦としては悲観無用の内容。
今回は待望の内枠。
東京の開幕週、馬場の内が生きるコンディション。
ロスのない立ち回りからスムーズに抜け出せれば、一昨年の毎日王冠で見せた完璧な競馬の再現もあり得る。
斤量57kgの条件も手頃で、展開ひとつで再び王冠を戴く可能性。
チェルヴィニア、スムーズな競馬で前進を期待
牝馬のチェルヴィニアにも注目。
オークス、秋華賞を制した二冠馬が、古馬相手にどこまで通用するかが見どころ。
前走ではやや包まれ、直線で進路が開くまで時間を要する不利な展開。
それでも最後まで脚を伸ばして0.2秒差まで追い上げた内容は評価に値する。
スムーズに運べれば一変の可能性。
海外遠征のドバイシーマクラシックは結果こそ案外だったが、内容よりも経験が活きるはず。
広くて直線の長い東京コースで改めて真価を問う舞台。
成長とともに進化した競馬を見せるか注目の存在。
秋の始まりを告げる決戦
サトノシャイニングの勢い、ホウオウビスケッツの粘りも侮れないが、
今年の焦点は内枠から立ち回るエルトンバローズの復活と、
スムーズな流れを引き出したチェルヴィニアの新たな挑戦。
秋の大舞台へつながるスーパーGⅡ。
今年の毎日王冠、再び歴史に残る名勝負の予感。