今年の菊花賞(GⅠ・京都芝3000m)は、皐月賞馬・ダービー馬が不在で例年以上に混戦模様。
スタミナと折り合い、そして持続力が問われる長丁場の一戦です。
ここでは、各馬の前走内容や適性を踏まえて私の最終見解をまとめます。
◎ 5 ジョバンニ
前走の神戸新聞杯は、スローペースで折り合いを欠く馬が多い中、しっかりと我慢できていた点が好印象。
折り合いが鍵を握る菊花賞では大きな強みになります。
直線では進路がなく一度ブレーキをかけながらも、再加速して3着まで追い上げ。
スムーズな競馬ができていれば、勝ち負けまであった内容でした。
叩き2戦目で上積みが見込め、長距離適性も問題なし。
不安視されていた気性面も成長しており、ここは軸として信頼できる一頭です。
🟢ポイント
- 折り合い面の安定
- 神戸新聞杯の内容は見た目以上に優秀
- 鞍上とのコンビネーションも安定
○ 9 エネルジコ
青葉賞では加速ラップを刻んでの完勝劇。余力を残したまま勝利し、
本来ならダービーでも上位争いが期待された素質馬です。
歩様の不安でダービーは回避しましたが、休み明けの新潟記念で古馬相手に2着と健闘。
出遅れながらもすぐ先行し、シンリョクカを交わす競馬で内容は濃いものでした。
スローペースでのヨーイドンになった中で、出遅れがなければ勝っていた可能性も十分。
古馬重賞での実績と持続力を評価して、対抗評価とします。
🟢ポイント
- 長距離適性と持続力に優れる
- ダービーを回避した分のフレッシュさあり
- ルメール騎手の手綱さばきにも期待
▲ 15 エリキング
ダービーではスタートがやや後手。後方内で脚をため、直線は外に出して上がり最速33.4秒を記録。
前が止まらない展開では届かずも、後方勢の中では明らかに一枚上でした。
神戸新聞杯では直線でエンジンのかかりがやや遅れたものの、外から豪快に差し切り勝ち。
上がり32.3秒の脚は驚異的で、スピード能力の高さはメンバー随一です。
🟢ポイント
- 切れ味抜群の末脚
- 神戸新聞杯の差し切りは内容・時計ともに秀逸
- 課題はスタートと位置取り
△ 12 ゲルチュタール
前走の日本海ステークスでは、好スタートから好位で追走し、
4コーナーから早めに動いて押し切る強い内容。
直線では馬場の真ん中をしっかり伸びて、古馬のウインオーディンを振り切りました。
タフな新潟芝での持続力勝負を制しており、菊花賞と相性の良い前哨戦ローテです。
長距離適性の高さに加え、時計がかかる馬場にも対応できる点は魅力。
人気がないようなら、穴候補として一考の価値ありです。
🟢ポイント
- スタミナ勝負に強い
- 古馬相手の勝利は評価できる
- 好位から長く脚を使えるタイプ
🔍 総合まとめ
| 印 | 馬番 | 馬名 | コメント |
|---|---|---|---|
| ◎ | 5 | ジョバンニ | 折り合い面の安定と上積み十分 |
| ○ | 9 | エネルジコ | 青葉賞の内容◎、古馬戦で鍛えられた持続力 |
| ▲ | 15 | エリキング | 切れ味抜群もスタートが課題 |
| △ | 12 | ゲルチュタール | 長距離適性で浮上、馬場悪化ならさらに魅力 |
🏁 まとめコメント
今年の菊花賞は明確な主役不在で、展開ひとつで着順が大きく入れ替わりそうです。
ジョバンニを中心に、持続力勝負で浮上するエネルジコ、瞬発力勝負ならエリキング。
馬場が渋ればゲルチュタールの一発も。